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パーキンソン病
パーキンソン病
パーキンソン病は、脳の中の黒質にある神経細胞が減ることにより、ドーパミンが減少するために起こる病気です。ドーパミンは、運動を円滑に行うように脳からの指令を筋肉に伝える 神経伝達物質です。 この命令がうまく伝わらなくなるので、パーキンソン症状と呼ばれる運動の障害を生じます。
なぜこの病気が起きるのかはまだ不明です。パーキンソン病のほとんどは遺伝と関係ありませんが、 遺伝するパーキンソン病の家系が判明し、 遺伝子レベルでの解析が進んでいます。 パーキンソン病は、中高齢者に発症し、患者さんは 10万人あたり 100人以上はいるとされ、 65歳以上ではさらに増加するといわれています。高齢社会において、 脳に関係する病気では、アルツハイマー病に次いで身近な病気といえます。
片側の手や足が何とはなしにふるえる、動きがのろくなって下手になる、歩き方が遅くなる、という症状は、 パーキンソン病を疑うきっかけになります。 振戦(しんせん)、無動、固縮、姿勢反射障害が、四大パーキンソン症状です。
この方たちの共通点は皆パーキンソン病であることです。
振戦とは、ふるえのことです。パーキンソン病のふるえは、指からはじまることが多く、手、腕、脚、顎(あご)など にみられます。親指と人さし指の腹をすり合わせ、「丸薬を丸め」たり、「お金の勘定」しているようにみえます。 リラックスした状態でみられるのが特徴的です。
無動とは、のろくぎこちない動作になることです。瞬(まばた)きが少なくなって表情が固くなったり、声が小さくなったり、 字を書いているうちに小さくなっていったりします。パーキンソン病の歩き方は独特で、 前かがみになって、顎がちょっと突き出し、歩幅が狭くなります。 固縮とは、手足の筋肉が硬くなることです。医師が患者さんの肘や手首をとって動かすと、 なめらかに関節が動かず、がくがくした感触を受けます。 姿勢反射障害は、立っているとき、何かの弾みで姿勢が揺らいだときに、普通は倒れずに瞬間的に姿勢を立て直すことが できますが、それができずに倒れこんでしまうことです。歩いていると加速がついて、 自分の意志では止まれなくなるということもあります。 パーキンソン病では、症状のはじまり方に特徴があり、たとえば右手のふるえというように、 多くは片側から出現し、その後右手から右足というように広がっていきます。他に、立ちくらみ、 頑固な便秘、頻尿(ひんにょう)や残尿(ざんにょう)などの 自律神経症状があります。 症状が進んでくると、意欲が低下したり、幻覚、妄想などの 精神症状、 認知症が認められることもあります。
以上の症状が現れたケースで当院は、手技療法で固くなった筋肉を解す一方で運動療法によって運動性や バランス感覚の回復を図っています。
集中的な手技療法で固縮した手足の運動性を取り戻す。
末梢部の関節への運動療法で筋力強化と伴に喪失したバランス感覚を再び覚えさせる。
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